乳幼児の世界
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【あたま】
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体の各部位は、均等に発達するのではなく、各部位が相互に関係をもちながら独自の発達をし、ざんじ均等のとれた体型をもつようになります。 3才ころまでの体型は、額が大きく、腹は前につき出て、胴に比べて手足は小さく細いのです。これに対して6〜7才頃に見られる体型は、学童体型と呼ばれ、幼児体型に反してかなり、すらっとした容貌になります。 以上2つの体型の過渡期として、4〜5才ころにみられるのが移行体型と呼ばれ、幼児体型と学童体型の混合型です。したがって、両体型の特徴を共有しています。次に、新生児から学童期にかけての体型の変化を具体的にあげてみます。
 
図
1.顔の面積と頭蓋の面積の比が一般的に新生児では1対8、5才児では、1対5成人では1対2.5になり、発達するにつれて顔の面積のしめる比が大きくなってきます。
2.頭囲の発達は、3才ころに急速に行われ、5〜6才ころに発達のテンポが緩慢になります。フォアオルトの頭の発育の研究によると脳の重量は3才ころまでに急速に増加し成人した場合の重量の3分の2強に発達し、その後の重量がほぼ最高に達する18才まで緩慢な発達を示します。
3.ストラッツの研究による身長と頭高の割合からみると2表の様です。2才では1対1/5であるのに6才では1対1/6になることからして、学童になると身長に対して頭高の割合が小さくなってくることが分かります。
4.身体各部の比率の発達から考えてみましょう。これもストラッツの研究によると右図のようです。この結果からして、年齢の推移につれて、だんだんすらっとした容姿に変化してきます。これは全身の重心が年令とともに逐次下の方に下ってくるためです。新生児の重心はおよそヘソの上の方にあり、2才児ではヘソに近い下の方になり、6才児ではヘソと股間の位置に重心が下がります。このような4つの観点から、幼児期までは一般的に頭でっかちですが、学童期になるとかなり均等のとれた体型になってくることがわかります。したがって、乳幼児期では走ったりするとよく転ぶが学童期になると転ぶことがすくなることの一因がわかります。
〈髪の毛〉
頭の形や重さと同様に、髪の毛も頭の重要な一部分です。東部は頭の部分と顔の部分とに分けられます。普通、私たちは髪の生え際を境界線と考えています。でも、これでは、はげたときにどんどん顔が大きくなってしまいます。本当は、鼻の付け根と眉毛を結び、耳の穴に達する線が顔と頭の境目です。
〈髪の毛はどれくらいあるの〉+
髪の毛は、皮膚の一部からできたもので、頭をけがや暑さ、寒さから守る働きをしています。数はざっと、10万本程です。といってもずっと同じ髪の毛があるのではなく、1年半から6年位で抜け変わっています。おとなではもう少し長い期間で抜け変わります。また、1ミリ伸びるのに3日程かかります。つまり1ヶ月で1センチくらい伸びます。
〈髪の毛はどこから生えているの〉
皮膚の表面には、皮膚がくぼんでできた毛穴があります。毛穴の奥にある毛母細胞ということがあり、血管から栄養を取り入れながら成長していきます。これが髪の毛になるのです。髪の毛だけではなく、全身の毛は、毛穴から生えています。
〈髪の毛のいろいろ〉
わかめや昆布に含まれる成分は、髪の毛を育てるホルモンの大切な材料になります。ですから、それらが、不足しないように食べることは良いことなのですが、それによって、髪の毛の生まれつきの質mでも変わることはありません。髪の毛の質は、両親から受け継いだ体質で決まります。髪の毛を輪切りにすると、直毛は断面が丸く、ちぢれ毛は楕円形になっています。どうしてそうなっているのかは、分かっていません。普通、アジア人には、直毛が、ヨーロッパ人には波状毛、アフリカ人にはちぢれ毛が多く見られます。
〈ひげがはえるのはなぜ〉
ひげが生えるのは、男性ホルモンの働きです。小学校の高学年から中学校になると、男子では、男性ホルモンの働きが活発になり、声が太くなり、がっちりした身体つきになります。このときは、口のまわりの産毛も固いひげに変わります。女性にも、男性ホルモンはありますが、男の人にくらべると少ないのでひげは生えないのです。