乳幼児の世界
[ No1 心を考える ] [ No2 頭について ] [ No3 視力について ]
[ No4 人の鼻とは ] [ No5 耳について ] [ No6 虫歯を考える ]
[ No7 手について@ ] [ No7 手についてA ] [ No8 足について ]
ヒトの鼻
ヒトは哺乳類の中の霊長類です。霊長類にもピンからキリまであって、ネズミのような姿をしたものからサルらしい姿のもの、類人猿、人類といった順序で進化してきました。ヒト(ホモ)になってからは、エンジン、原人、旧人、新人という順序で進化しています。下図の左は猿人のゴリラ、中は原人(ホモ・エレクタス)、右は、新人(ホモ・サピエンス)でその続きが我々現代人です。 下図でわかるように、ヒトの脳みそが実に大きくなり、また顎がだんだん小さく退化しています。このように、脳の拡大という進化と顎の縮小という退化の為、鼻は脳と顎の間にあって、もがいている状態です。顎の退化より脳の進化の方が強かったので、脳の影響をより強く受けています。
図
においと鼻
においは、一般の哺乳動物では、生命の感覚です。においによって食べ物をみつける。においによって、自分より強い動物や弱い動物がそばにいるか、いないのか、食えるか襲われないかということを判断する。種族保存の本能として自分の相手方のオスやメスを探す。これらの判断や行動を全部離れた場所にいる相手方からの空気に入ってくるにおいによって行われます。においの他に目や耳も使いますが、においがなかったら、夜も日を明けないというのが、嗅覚動物といわれる哺乳類の特徴です。 ところが人類でも現代人になると、まるで違った物になってしまって、文化的、し好的になって生命維持に無関係なわけです。 霊長類になるととたんに嗅覚が落ちてきますが、これはサルが樹上生活を始めて哺乳類的嗅覚を必要としなくなったためと、視覚がよくなってウマやウシのような則方視(目が顔の両側に付いている)からサルやヒトのように前方視(目が顔の前方に付いている)になり、目と目の間に鼻の中(鼻腔や副鼻腔)がはさまれて圧迫されて、嗅覚が退化したことによっているとされています。この嗅覚の退化が始まってから、猿人類などでは、発情の周年化という現象もおきています。
鼻ったらしについて
二本棒というのは、本来、こどもの鼻副鼻腔炎(蓄膿症)を構わずに放置していた状態で、二本棒というのは決していいことではありません。だれでもこどもの時にはたらすんだからと、甘く考えてはいけません。 鼻副鼻腔炎がどのような国に多いかといいますと、新興国というか後進国の方が先進国より多く、先進国はアレルギーが多いことがいえます。 このことを各国児童が摂っている栄養と比べてみると、蛋白質の量や栄養のバランスが大きく影響しています。わが国も学校給食が始まったとたんに、よくなった子が非常に多いんですが、学校給食を続けていても悪くなる子はいます。それは、いろいろ悪い条件があるからです。それには、適切な医学的な配慮が一番であります。どうぞ、鼻副鼻腔炎には十分気をつけてください。