【金田我天 プロフィール】
小学校の元教師でこども園園長暦は20年。出版社で絵本の編集にも長く携わってきた。
現在、園長を続ける傍ら保母さんや保父さんになる学生たちの専門学校で保育原理を、看護学校で教育学の教鞭をとっている。
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「 外気浴 」
外の空気を浴び、風に当て、冷たい空気に当てて皮膚や呼吸器粘膜を鍛錬し、血管運動神経の作用を敏活にし、風邪などを引きにくくするような健康管理のための1方法。
最近、光化学スモックやら花粉症やらのために、窓は開けるな、ふとんは天日に干すなと言われて、「外気浴」が「外気悪」に変わりつつある。
「 カウンセリング 」
適応上の問題をもち、援助を必要としている人(クライエント)と専門家(カウンセラー)とで構成される相談活動を指す。この専門性を特色付けている重要な点の1つに「構造」「制限」がある。
構造、制限とは例えば、カウンセリングを行なうに際して一定の場所、時間、料金を設定し、そこに治療的意義を含んだりすることらしい。ということは、新宿という一定の場所で、毎晩、一定料金でカウンセリングを行なっている「新宿の母」はカウンセラーの原点かも。
「 鏡文字 」
子供の書いた文字が、鏡に写したように逆になることを言う。この現象は小学校1年生頃まで多く、2年生になるときわめて少なくなるが、稀に4、5年生まで続く例もある。原因はまだよく分かってはいない。
子供の前に座って文字を教えるとき、左利きの保母の方が良いというのは本当かな?
「 学童保育所 」
小学校の低学年の児童を対象に、週日の放課後ないし休校日(夏休みなど)に家庭に代わって生活、学習、遊びなどの指導、助言を行なう所。あたかも学童に対する保育所のようであるので学童保育所といわれるが、これに関する国の統一した法律や基準がない。
放課後児童を学校でみたり、保育所でみたり、幼稚園でみたり、児童館でみたり、それぞれが、その制度を押し付けあっているのか、奪いあっているのか。
「 家庭保育 」
生れ育った家庭で、両親やその他の家族によって育てられること。対:施設(集団)保育。別に家庭福祉員による保育を指す場合もある。
本来望ましい形態であるはずの家庭保育を、施設保育が補完すべきものであるのに、最近は、施設保育を家庭保育が補っており、次第に全てを施設保育に任せつつある。
「 カリキュラム 」
保育の目的や目標を達成するための内容を子供の心身の発達に応じ、組織的に計画したもので、子供の活動の筋道を立ててやるものである。
カリキュラムという言葉は、語源的にはラテン語のクレレ(走る)から来たもので、競争路を意味する語であるといわれている。どおりで、他園との競争のためのカリキュラムを編成しがちになるわけである。
「 川崎病 」
川崎富作小児科医が発表した病気で、小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群。1才前後に多く発病し大多数は4才以下である。全身に様々の大きさの、固さも色々の赤い発疹があらわれ唇は乾いて、ひびわれがする。両方の目が粘膜の充血で赤くなる。特に日本人に多いこと、稀に、冠状動脈にできる動脈瘤が原因と考えられる突然死の原因になることなどの理由で注目を浴びている。
もう殆どの人が知っているのに、いまだに、川崎市の公害病の一種だと考えている人が居ると思われている。
「 基本的生活習慣 」
生活習慣のうちで、食事、排泄、睡眠、清潔、着脱衣に関するものをこのように呼び、幼児期に正しい習慣を身に着けることが必要とされている。
これらは毎日の生活の中で、必ず繰り返される行動であるため、幼児が早い時期に身につけてくれると、毎日の育児がどれだけ楽になることか。したがって、幼児虐待の原因のベスト5でもある。
「 教材・教具 」
教材とは、教育の目標を達成するためにその教育内容に即して意図的に作成された資料を指し、教具とは、教材を効果的に指導するために開発され、利用される道具を指す。
教具を使いこなすことが目標となり、教具そのものが教材になることが多い。
「 キンダー・ガルテン 」
ドイツのフレーベルによって開設された世界最初の幼稚園の名称。先生や保母を、キンダーガートナーと呼ぶ。英語ではチルドレンズ・ガーデン。
この用語解説を読むと合点(がてん)がいくと思うが、編者の名前である「金田一我天」をよく読んでみていただきたい。「きんだーがーてん」となる。
「 月案 」
月間指導計画のことで、年間指導計画を具体的に、月ごとに区切ったもの。ねらいを的確に押えるのと同時に、子供の経験や活動をその月の持つ特性とどのように対応させるかなどが中心になる。
年案、期案と同じく、保育雑誌のなかで最も活用の多いところである。そのクラスのパーソナリティーは、どの雑誌を採用したかによる場合がある。
「 検温 」
体温を計ること。
施設では、これによって、乳幼児の健康状態を計る目安にするよりも、保護者に迎えに来てもらうための目安に使うことが多い。しかし、その基準は、年々大人の様々なおもわくによって上がってきている。(すでに、38度が平熱になりつつある)
「 食・共食 」
複数の人が集まって食べることを共食、これに対して一人で食べることを個食あるいは孤食という。個食を続けていると情緒不安定になりやすく、特に一人きりで食事をする子供の食生活が問題視されている。
共食の場合はとかく弱肉強食(きょうしょく)になりがちであり、個食の場合、意外と小食(こしょく)になりやすい。
「 コア・カリキュラム 」
アメリカで開発された教育課題のスタイルで、生活単元を教材とした学習を教育課程の中核(コア)に据え、その周辺に技能の学習や情操教科を配置するもの。
このスタイルは1930年代に開発され、やがて下火になったが、また今になって小学校で「生活科」としてよみがえってきたのかもこのスタイルは1930年代に開発され、やがて下火になったが、また今になって小学校で「生活科」としてよみがえってきたのかも。
「 午睡 」
昼寝のこと。乳幼児は睡眠がとても大事であるといわれているが、その時間にも大変個人差がある。夜以外に眠ることにより、精神的な安定を図ることができ、遊びも活発に機嫌よくできる。
初めは保母の休憩時間の確保のためもあり、専門的に午睡と呼んだ。昼寝だと何だかサボっているように聞こえるらしい。
「 混合保育 」
古くは4才児の集団の中に便宜的に3才児を入れて保育することを言い、最近兄弟数の減少から年齢の差別を取った保育への提案が続き、それを混合保育、縦割り保育という。また、障害児を健常児と共に保育することに用いられるが、これは、統合保育というのがよい。
施設への職員配置基準が、年齢ごとに切り上げにならず、一人の体を分けるわけにいかないことから、急速にこの保育形態が普及し、その後を必要性が追いかけている。
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